餃子の名店と言えば「大阪王将」と「餃子の王将」がありますが、具体的な違いは何なのでしょうか。
元々は同じお店で、のれん分けしたというのは有名な話ですよね。
そこで今回は「大阪王将」と「餃子の王将」の違いや今までの経緯について詳しく調査してみました!
Contents
大阪王将と餃子の王将の関係は?
「大阪王将」と「餃子の王将」は、別の企業が運営している餃子チェーン店になります。
業務連携は一切なく、両社とも独立した会社です。
もともとは同じお店だった
実は、「大阪王将」は「餃子の王将」からのれん分けして独立した会社。
もともとは「大阪王将」も「餃子の王将」と同じ店舗として経営していました。
のれん分けによって、出店数を増やしていく過程で別の店名にする必要があったため「大阪王将」と名乗られることになったのです。
大阪王将と餃子の王将の違いって?
ここからが本題です。
「もともと同じお店だったならメニューや方針も同じなのでは?」と思うのですが・・・
大阪王将と餃子の王将の違いとは何なのでしょうか?
⑴出店先の傾向
「大阪王将」も「餃子の王将」も店舗数が多く色んな場所に出店していますが、出店先はこのような違いがありました。
- 大阪王将・・・都市部に多く、トレンドを取り入れている
- 餃子の王将・・・幅広い地域にあって、しっかりとした味が特長
「大阪王将」は都市部に多く出店している傾向があり、街中で店舗を見かけることが多い印象です。
「餃子の王将」は郊外や都市から離れた場所にも店舗があって、駐車場つきのお店もあるようでした。
⑵メインの餃子
「大阪王将」の餃子は6個で245円、「餃子の王将」の餃子は6個で286円。
販売している個数は同じですが、値段は餃子の王将のほうが少し高いようです。
大阪王将は焼き餃子の他に「水餃子」や「スープ水餃子」「揚げ餃子」といったバリエーションが幅広く展開していました。
一方、餃子の王将は昔から変わらないパリッとした「焼き餃子」がメインで、ニンニク増しやニンニク抜きなどが選べるシステムになっています。
⑶店のロゴマーク
大阪王将のロゴマークは、白と黒を基調としたシンプルな印象が見受けられます。
店舗によっては、赤い背景で白い大阪城マークの中に「王将」と入っているものもあったりと種類が豊富です。
餃子の王将のロゴマークはというと、左右の縁に黄色、オレンジ、緑色の線が入っていて、赤い背景に白文字で「餃子の王将」と書かれているのが特長です。
大阪王将と違い、ロゴマークは全国で統一になります。
⑷経営戦略
「大阪王将」と「餃子の王将」は、経営戦略にも正反対な違いがみられました。
大阪王将・・・ターゲットは中高年、冷凍食品事業に力を入れている
大阪王将は外食事業のほかに、2001年から冷凍食品事業に力を入れています。
自宅で簡単に羽根つき餃子が焼ける「冷凍餃子」が大ヒット。
新型コロナウイルスの影響で在宅時間が増えたこともあり、冷凍餃子は2022年現在も好調の売り上げでした。
餃子の王将・・・ターゲットは女性や子供、鮮度を売りに
餃子の王将は対照的で、外食事業に力を入れ、幅広い客層をターゲットにしているようです。
女性や子供も食べやすい量と価格の「ジャストサイドメニュー」や、ニンニクを入れない餃子の販売などで集客数を集めていました。
2016年には、女性向けのお洒落な「GYOZA OHSHO」も店舗を出店しています。
餃子の王将からのれん分けで生まれた大阪王将!今までの経緯
「大阪王将」は「餃子の王将」とのれん分けの関係ですが、どうして2つの餃子店が誕生したのでしょうか?
創立から時系列でまとめてみました。
1967年:餃子の王将1号店が開店
「餃子の王将」創始者の加藤朝雄さんによって、1967年に京都市に第1号店がオープン。
安くて美味しいと話題になり、あっという間に人気店になります。
京都市内を中心に店舗数を増やしていきました。
1969年:のれん分けして大阪王将が開店
創始者の加藤朝雄さんは親戚である文野新造さんに、のれん分けとして「大阪王将」の開店を認めます。
そして、大阪市に1969年に「大阪王将」第1号店がオープン。
メニューは少ないものの、学生に人気で連日繁盛していたようです。
1974年:餃子の王将が法人化
1974年になると、「餃子の王将」は18店舗を運営する人気チェーン店に。
そこで法人化を決定し、株式会社王将チェーンを設立します。
翌年には「大阪王将」の展開する大阪市内にも「餃子の王将」1号店をオープンしました。
1977年:大阪王将が法人化
「大阪王将」も法人化を決定し、大阪王将食品株式会社を設立します。
売り上げも好調で、1982年には100店舗を超える大型チェーン店に。
そして「餃子の王将」が展開する京都府への出店を始めていきました。
1985年:商標を巡り裁判に
「大阪王将」が京都府へ出店したことがきっかけで、「餃子の王将」が商標を巡って訴訟を起こします。
今までは出店地域を住み分けることで良好な関係を保っていた
店舗の拡大につれて「餃子の王将は京都」「大阪王将は大阪」が崩れ始めたのでした。
この時まだ大阪王将の1部が「餃子の王将」として運営していたため、裁判が起きてしまいます。
親戚同士が争うことになり、骨肉の争いだと世間で反響を呼ぶことになります。
裁判は和解し、自由競争に
何度も話し合いの場を設け、同年12月に裁判は和解。
「大阪王将」は名前を明確に改め、別会社として正式に決定します。
もともと法人化して別の企業だったのですが、この和解によって業務連携のない会社であることが明確になりました。
大阪王将がナメクジ発生を告発され衛生管理が問題に
2022年7月24日に「大阪王将」の元従業員が、調理場内にナメクジが大量発生していると告発しSNSで大炎上する事態に。
店舗にナメクジやゴキブリなどがいても、衛生環境を改善していなかったとのことでした。
その後の立ち入り調査では、ナメクジは見つからなかった一方で野良猫の飼育や網戸の未設置が問題視されています。
運営会社は謝罪文を発表しましたが、今後どのように改善していくのでしょうか。
SNSは大炎上
SNSの投稿には利用者もいて、SNSでは騒然となっていました。
衛生環境の整った店舗で美味しい餃子が食べられることを期待しています・・・!
まとめ
今回は「大阪王将」と「餃子の王将」の違いや、今までの経緯について調査してみました。
元々同じ餃子の名店ですが、コンセプトもメニューも全く違う特徴がありました。
それぞれのお店で食べ比べをしてみるのも面白いですね!