ドラマ『最愛』の各話のナレーション(モノローグ)は、登場人物の生い立ち、その人物の『最愛』や事件についてのヒントが秘めています。
この記事は『最愛』各話のナレーション内容を順番にまとめて考察します。
『最愛』最終回ネタバレ記事はこちら
Contents
最愛の各話冒頭ナレーション(モノローグ)
最愛の各話のナレーション(モノローグ)は、登場人物『最愛』や事件についてのヒントが秘めています。
考察のヒントになるかなと思って、第1話から最終話までこの記事にまとめることにしました。
一人ひとりのナレーションの全文と要約ポイントを記載しています!
ご参考になれば幸いです。
第1話:宮崎大輝(松下洸平)
第1話のナレーションは宮崎大輝(松下洸平)。
大ちゃんのナレーション全文とポイントはこちら。
その人をいつ好きになったのか覚えていない。
笑い声が聞こえるとついそっちを見てしまう。
話せた日はうれしい。
別の誰かと仲良くしてると気になって仕方ない。
会えない日はつまらない。
2人になれた時は、このままで居たいと願ってしまう。
気づいた時にはもう、
この世でたった1人の特別な人になっている。
もし遠くへ行ったとしても、
そばには居られないとしても、
その人が胸の中から消え去ることはない。
彼女の名前は真田梨央。
その名が世間を騒がせる前の、彼女の話をしようと思う。
- 大ちゃんはずっと梨央のことが好き
- 梨央はこの世にたった1人の特別の人になっている
- 真田梨央の名は世間を騒がせた
大ちゃんのナレーションは、15年前の梨央と大ちゃんの映像と白川郷の風景と一緒に流れます。
大ちゃんの梨央への想いが溢れていて、美しすぎて何回聞いても泣けますね…
内容について、気になるのは大ちゃんが「(真田梨央の)その名が世間を騒がせた」と言っていたところ。
1話では梨央の右手が血まみれになっていて、警視庁の車に連れて行かれる場面がありました。
その真相は第9話で明らかになりました。
後藤さんが階段から転落して大量出血し、梨央は後藤さんの血を触ったから手が血まみれになっていました。
そして梨央は橘しおりさんの事件の参考人として警察に呼ばれたのでした。
ちなみに松下洸平は冒頭ナレーション以外にも、「好きやよ」などの名言も話題になっています。
大ちゃんの名言・名シーンについてまとめた記事はこちらです↓
第2話:真田梨央(吉高由里子)
第2話のナレーションは真田梨央(吉高由里子)。
リオのナレーション全文とポイントはこちら。
大好きだった。
家まで道を時々2人で帰った。
明るい春の日も、暑い夏の日も、夕暮れの秋の日も…
離れ離れになるなんて、思わなかった。
- 大ちゃんのことが大好きだった
- 離ればなれになるなんて思っていなかった
第2話の梨央のナレーションは、大ちゃんのことしか話していなかったです。
梨央のナレーションは他の人物と比べて短いですね。
ここで大ちゃんのことを「好き」ではなく、「大好きだった」と過去形にしているところが気になります。
15年前の事件が発生した時に大ちゃんへの思いを諦めたのか、それとも15年後に再会した時に「昔は大ちゃんのことが大好きだった」と振り返っているだけか。どちらも可能性があると思います。
第3話:加瀬賢一郎(井浦新)
第3話のナレーションは加瀬賢一郎(井浦新)。
加瀬さんのナレーション全文とポイントはこちら。
人に見返りを求めてはいけない。
求めなければ、誰かを憎むことも蔑む(さげすむ)こともない。
それが生きていく上で一番大事なことだ。
そう教えてくれた父と母は早くこの世を去った。
社会に出て、真田家という家族を得た。
ある日、真田家に1人の娘が加わった。
逃げ場を失い、迷い込んできたかのようだった。
弟は15歳のとき、彼女の前から姿を消した。
- 両親は早く亡くなった
- 社会に出てから真田家という家族を得た
加瀬さんの両親は早い頃に亡くなりました。
そんな加瀬さんにとって、真田家はもう一つの家族。だから加瀬さんはいつも真田家を守るために動いていますね。
梨央は真田家の娘なので、加瀬さんにとっては守るべき家族の1人である。
加瀬さんは「(梨央が)逃げ場を失い、迷い込んできたかのようだった」と語っていたのですが、よく考えたら加瀬さんも莉央も同じくあとから真田家に加わった人間です。
もちろん莉央は真田梓とは血が繋がっていますが、梨央の「逃げ場を失い、迷い込んできた」という状況は、加瀬さんも昔はそんな感じだったではないかと、筆者は推察しています。
だからこそ同じ境遇の梨央を守りたいという気持ちがより強くなったのかなと。
加瀬さんが裏切り者説が出ているが、このナレーションから見ても、加瀬さんは裏切り者ではなく最後まで梨央を守り抜くと思います。
追記:最終話視聴後
全ての事件の真実が明らかになりました。加瀬さんと大ちゃんとの電話でのやり取りや、加瀬さんから梨央への最後の贈り物についての考察は下記の記事にまとめました。
第4話:後藤信介(及川光博)
第4話のナレーションは後藤専務(及川光博)。
後藤専務のナレーション全文とポイントはこちら。
かけがえのないものと聞いて、何を思い浮かべるか。
家族、友人、恋人…
ではそれらを持たない人間は?
私は、自分を受け入れてくれたこの場所を何よりも大切に思う。
寂しい人間と言われようと、それが私の人生だ。
世の中は、孤独と折り合いをつけられる人間とそうでない人間がいる。
彼(情報屋)もおそらく、私と同類だ。
- 家族も友人も恋人もいない
- 自分を受け入れた真田ホールディングスは何よりも大切に思う
後藤さんの最愛は真田ホールディングスです。確かに、「最愛」って必ずしも人間である必要はないですね。
後藤さんは梨央と対立しているキャラで嫌われ者になっていますが、ナレーションを聞いたら、家族も友人も恋人もいない寂しい人なんだな…って、憎めない感じですね。
特に第9話を視聴した後に後藤さんのナレーションを振り返ると、すごく切ない気持ちになります。
ちなみに後藤さんのナレーションで言及していた「彼」とは情報屋(優)のことでした。その頃の後藤さんは、情報屋(優)は梨央の弟であることを知らないため、自分と同じような寂しい人間なんだろうなと思ったでしょう。
第5話:朝宮優(高橋文哉)
第5話のナレーションは朝宮優(高橋文哉)。
優のナレーション全文とポイントはこちら。
悲しい日が続くと、姉が夢に出てくる。
夢の中の姉は背が高くて、
少し体を傾けて俺の顔を見る。
「覚えてなくても大丈夫」
「姉ちゃんが優の分まで覚えとく」
頼りのない俺を守ろうとするあのごろの姉だ。
大人になった今の姉は、一度も夢に出てこない。
- 15年前の姉(梨央)がよく夢に出てくる
- 大人になった今の梨央は一度も夢に出てこない
優の夢には15年前の梨央がよく出てきました。
あの頃はまだ事件に巻き込まれていなくて、2人が一番幸せだった頃ですね。
優はあの頃に戻りたいと思っているから夢を見たのかな、と思うと泣けますね…
第6話:真田梨央(吉高由里子)(2回目)
2006年9月21日、夕方。
白川郷に台風が近づいて、風の音が聞こえていた。
あの日起こったことは現実じゃない。
怖い夢を見ただけだと、何度も自分に言い聞かせた。
現実だと認めてしまったら、
大切な思い出も残らずに壊れてしまう気がした。
認めたくなかったことと、向き合う時がきた。
- 梨央は15年前のことを覚えている
- ずっと認めたくなったかけど、父の告白動画をみて現実だと認めるしかなかった
梨央の2回目のナレーションです。
「あの日起こったことは現実じゃない、怖い夢を見ただけ」と言っているから、15年前のあの日のことは覚えていますね。
第7話:橘しおり(田中みな実)
気が付くと考えている。
もしもあの時違う道を選んでいたとしたら。
もしもあの人に会っていなければ。
もしもあの時、あの場所に行っていなければ。
もしも明日、この世が終わるとしたら、
その瞬間にも、私は「もしも」を考え続けているのだろうか。
- 橘しおりはいつも「もしもあの時…」と考えてしまい、過去のことを後悔している
橘しおり(田中みな実)の昔の名前は「松村栞」。白山大と法都大の合同合宿で梨央と面識がありました。
だから梨央に会ったときに「やっと会えましたね」「弟さん大きくなりましたね」って言いましたね。
橘しおりは合同合宿の時に渡辺康介から暴行を受けたので、渡辺康介と渡辺昭に恨みを持っています。
橘しおりのナレーションは、過去のことを後悔していて引きずっていることを示唆しています。
渡辺昭を殺した犯人は橘しおりなのではないかと疑われていましたが、第8話で橘しおりのアリバイが確認されたため、犯人ではありません。
第8話:ニュース
第8話は登場人物のナレーションがありませんでした。その代わりに、橘しおりのニュースを伝える新聞キャスターの声がありました。
その内容も文字起こししましたので、ご参考になれば幸いです。
今朝、世田谷区池尻の駐車場で女性が倒れているのが見つかりました。
女性は駐車場の隣にあるビルから転落したものだと見られていますが、
発見された時にはすでに心肺停止の状態で、間もなく死亡が確認されました。
警察は女性の身元の確認や死亡したいきさつを調べるとともに、
事件と事故の両面で調べています。
橘しおりの死亡のシーンだけ人物のナレーションではなくニュースになっているのは、橘しおりは誰かの最愛でもないということを示唆しているでしょうか。
そう考えると橘しおりと梨央がより対照的に見えますね。
梨央は大変ながらも、支えてくれる大ちゃんと加瀬さんが周りにいます。お母さん(梓さん)との距離感も微妙だけど娘のために考えてくれています。社長になって、世界を変える30代としても選出されています。
一方で、橘しおりはあの日から人生が一変しました。なぜか暴行を訴えた人は自分しかいなかったし、大学も休学に。フリーの記者になってからも、いつでも孤独に戦っています。
第9話に登場人物のナレーションがあると嬉しいですね。個人的には梓さんのナレーションが聞きたいです。
第9話:真田梓(薬師丸ひろ子)
創業者である祖父が言っていた。
経営になりより必要なのは、情熱だと。
あの子(梨央)はそれを持っている。
30年前、もみじのような小さな手を無邪気に振っていた彼女は今、大きな夢をその手につかもうとしている。
彼女のため、会社のため、私がしたことに後悔はない。
- 梓さんは梨央と会社のために何か(悪いこと)をしたけど、後悔はない。
第9話のナレーションは真田梓(薬師丸ひろ子)。
梓さんにとっての「最愛」は真田家、梨央と政信ですね。
ナレーションでは「梨央と会社のためにしたことに後悔はない」と言いましたが、「したこと」とは寄附金詐欺の件だけなのか、それとも渡辺昭と橘しおりの殺人事件も含まれるか。
今の展開から見ると殺人事件に関わった可能性があるますが、ミスリードの可能性も否めないですね。
梓さんは警察に出頭したので、事件の真相はこれから明らかになります。最終話まで目が離せません!
第10話:真田梨央、宮崎大輝
(真田梨央)
「従業員の皆さんへ。
このたびのことで皆さんを不安にさせてしまって申し訳ありません。
私の母真田梓は、詐欺容疑で逮捕されました。
後藤専務は病院で治療を受けています。
警察に事情をお話ししたところ、転落事故として処理されることになりました。
会社の信用を一日でも取り戻すこと。
それが今皆さんにできる私の償いです。」
(宮崎大輝)
(事件を)解決して、巻き込まれてまった人達に安心してもらいたいと思っとる。
つらい目に遭った分、人の何倍も幸せになってほしいって願っとるよ。
(宮崎大輝)
梨央は社長を退くことで会社を守った。
経営から身を引き、1人の社員としてやるべきことを続けた。
真田梓は詐欺罪で起訴された。
殺人容疑については黙秘を続け、芝池公園殺人事件の捜査は手詰まりに陥った。
共犯の疑いがある者への捜査は続いたが、彼らの行動に不審な点は認められず。
死体遺棄事件の共犯者をたどる糸も切れた。
橘しおりの転落しも事件性はなしと判断され、捜査は打ち切られた。
事件にとどまるものと、離れる者がいた。
未解決の事件は、いつまでもここのに引っかかる。
未来を絶たれた人達の顔が忘れられなかった。
(真田梨央)
加瀬さん、今どこにいますか?
あれから事件がどうなったのか、あの人(大輝)に尋ねても「捜査情報は話せない」と教えてくれません。
嘘はつけない人だから、私に隠していることがあるのは確かです。
優は元気に将来の夢に向かっています。
どうして私達の前からいなくなったのか。話せる日が来たら、戻ってきてください。
どんな事実でも、私達は受け入れる覚悟です。
加瀬さんが、無事でいてくれることのほうが、私と優には大事です。
どうか、元気でいてください。
最終話のナレーションは梨央と大ちゃんの2人です。今回は2人のナレーションがストーリー全体をまとめてくれています。
最後に梨央が泣きながら加瀬さんへの想いを語るモノローグが切なくて、筆者も涙しました。
もう終わったなんて寂しいですね。筆者はまだ加瀬さんの余韻に浸かっており、なかなか沼から出られません。
最後の事件の真相、加瀬さんと大ちゃんとの電話でのやり取りや、加瀬さんから梨央への最後の贈り物についての考察は下記の記事にまとめました。
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最愛 x 君に夢中トレーラー
最後に、「最愛 x 君に夢中」のトレーラーを置いておきます。
公式によると、このトレーラーも「それぞれの最愛」を表現しているとのことなので、考察のヒントになるかもしれません。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
ドラマ『最愛』の沼にハマっており、各話を5回以上も見た筆者が記事をお届けしました。
加瀬さんと大ちゃんの電話、ブラックボックスの変化と意味について考察記事も書きました。
ぜひ暇つぶしに読んでいただけると嬉しいです!